当院へのご質問
2019年7月19日に当クリニックの院長がラジオ放送に出演し最新の医療情報についてお話しました。
放送内容をQ&A形式でまとめましたので是非ご覧下さい。
糖尿病について
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糖尿病って何?
糖尿病は一度かかってしまうとなかなか治りづらいだけではなく、進行すると、心筋梗塞や脳梗塞にかかるリスクが高くなります。
また三大合併症と言いますが、症状がさらに進みますと目や腎臓、神経といったところに障害が及んでしまいます。
進行すると、失明したり、足が壊死してしまい切断しなければならないといったことにもなり得るんです。
こうなると元通りに戻すことはできません。
ですから早めに発見して、進行しないようにすることが糖尿病で最も大事になります。 -
糖尿病で気を付けることは?
早い段階から生活習慣を改善して、血糖値が上がらないような生活を送れば、もちろん糖尿病にはなりませんし、薬を用いることもありません。
ただ糖尿病は初期症状がなく、気づかないうちに進行してしまう方もいらっしゃるので、気を付けていただきたいと思います。
例えば糖尿病になると、喉が渇くとか、トイレの回数が増えるとか、体重が減ってくるといったことが挙げられますが、その状態で自分が糖尿病かもしれないと気づく患者さんは少ないんです。 -
糖尿病の早期発見をするには?
健診などで血糖値を測ることもあるかと思います。
それで発見できる方もいますがそれだけでは糖尿病の早期発見にはつながらないこともあります。
なぜなら健診では朝食をとらないで採血をすることが多いと思いますが、早期の糖尿病では食後の血糖のみが上がるので、そちらに注意する必要があるからです。
ですので、病院やクリニックで食後の血液検査をしてもらうという方法も大切です。
ただそれだけのために通院するのが大変であれば、調剤薬局などで簡易の血液検査をしてくれるところもありますよ。
血糖値だけではなく、コレステロールなどの脂質、クレアチンなどの腎臓の数値、肝臓の数値、尿酸値といった項目を調べてもらえるところもあるので、気軽に調べたい方にはおすすめです。
店によって違うと思いますが、予約の必要がないところもありますので、気軽に検査をしてもらえるのではないでしょうか。(ただ指先から採血をするんですが、自分でしなければいけないので少し勇気がいるかも知れませんね。)
ドラッグストアで買えるものであれば、尿糖試験紙というものもあります。
こちらは試験紙に尿をかけて、試験紙がどのような色に変わるかで、尿にどれくらい糖が含まれているのかが分かります。
こちらは痛くもかゆくもないですし、もちろんご自宅でできますよ。
ただ正確な数値を求めるにはやはり採血が必要になりますので、尿糖試験紙で食後の血糖値が高い、ですとか、血糖値が気になるという方は、お近くの専門医のところに相談に行って欲しいですね。 -
糖尿病の原因は?
糖尿病にはいくつか種類がありまして、生活習慣病としての糖尿病は正式には2型糖尿病と言います。
他に、1型糖尿病や、その他の糖尿病、さらには妊娠糖尿病があり、原因はそれぞれによって違います。
2型糖尿病の原因としては加齢も原因になりますが、運動不足だったり、食事で摂取する糖質量が多かったり、喫煙といったことも原因の一つに考えられます。
あと内臓脂肪の蓄積、肥満体型と言えますが、これも糖尿病の原因となってきます。 -
食事や運動はどうすれば?
食事に関して以前は、カロリーを摂り過ぎないようにしましょう、と言われていましたが、今はカロリーを抑えるというよりも、バランスを整えましょう、と言われるようになってきました。
例えば糖質を過剰に摂取している場合は控えた方がいいですね。
あと運動については、昔は30分続けてしましょう、と言われていましたが、今は短時間でもいいのでこまめに継続しましょう、ということになっています。
立ち上がるだけでも運動になるという話も出てきています。ちょっとずつでも良いので継続することが大切です。 -
糖尿病の治療方法は?
糖尿病に対する治療については、一般的なことはありますが全ての人に同じことをやってもらえばよいということではなくなってきています。
これは私の治療方針もそうですし、おそらく糖尿病を診ていただいている先生方はみなさそういったお考えだと思います。
教科書的にこうしましょう、あれしましょうと押しつけるのではなく、患者さんの今の生活の状態を聞いて、どのポイントでどれだけやればいい、というのを相談していく、と心掛けています。
ただ、そのために、初診は少し長くなってしまいますし、いろいろな話を聞きますので、患者さんには『なんで細かいことを質問するのか』なんて思われているかも知れませんね。
生活習慣はひとそれぞれですので、例えば、夕食後にすぐ寝ないでくださいと言っても、仕事で遅く帰ってくるので、夕食を摂ったらすぐに寝なくちゃいけないという人もいると思います。
そういう人に、夕食後寝るまでに2時間開けてくださいといっても、無理だと思うんです。
だから、どこをどう改善していくといいのか、これくらいだったらできないですか、というのを相談するような診療をしていきたいと思っています。
少しの注意で続けられるようなことを提案をしていきたいですね。